テレワーク時代における新規営業の準備や注意点
コロナによって世の中は大きく変化しました。現在は、新規営業にもテレワーク化の波が押し寄せています。こちらでは、新規営業のテレワーク化の準備や注意点についてお話しします。
目次[非表示]
1.営業のテレワーク化
2020年、新型コロナウイルスの影響によりビジネスは大きな変化を迫られています。特に、対面での打ち合わせがリスクと考えられるようになった点は大きな変化です。多くの企業は、オフィスに出社せずに仕事をするテレワークの業務スタイルを導入し、感染リスクの低減に努めています。
交通費の削減、時間の有効活用、従業員それぞれが集中できる環境を選べる点など注目されているメリットが多いテレワークですが、一部の業務は大きな課題に直面しています。そのなかのひとつが営業です。新規顧客を開拓する代表的な手法だった訪問営業やイベント・展示会が、事実上できない事態に陥っています。
テレワークを導入している企業にアプローチしていくためにはどんな手法を取り入れればいいのでしょうか。そもそも、マンパワーを使う以上、営業担当者の感染リスクも警戒する必要があります。現在は、新規営業のテレワーク化が求められているといえる状況です。
新規営業のテレワーク化は可能?
そもそも新規営業のテレワーク化は可能なのでしょうか?
結論からいえば、一般的なテレワークの業務環境を考えると十分可能といえる状況です。
現在は、ICTを駆使した業務効率化が進められています。従来であれば紙媒体が求められた契約も、電子契約によりペーパーレス化している企業が一般的です。クラウドサービスなどを利用すれば、従業員間の情報共有も簡単にできます。
訪問営業については、Web会議ツールなどを利用することで再現できます。テキストや電話でのコミュニケーションでもアプローチできますが、営業担当と対面したときのフィーリングを重視する決裁者も多いため、やはり顔を見せて話したほうが効果的です。実際に多くの企業がWeb会議ツールを利用したオンライン商談を実施しています。
新規営業におけるテレワーク導入のメリット
新規営業においてデメリットばかりだと考えられがちな現在状況ですが、メリットも少なくありません。
場所に関係なく客先にアプローチできるようになったため、訪問営業に発生していた移動コストがかからなくなりました。費用面のメリットだけではなく、無駄な移動時間も削減されます。また、環境を営業担当者自身で選べるようになったため、事務仕事に集中しやすくなった点も大きなメリットです。
こうしたメリットから、テレワーク新規営業の長期的に続けることを予定している企業は少なくありません。今後も感染のリスクが完全になくなることは予想しづらいため、テレワーク新規営業への注力が引き続き求められるでしょう。
2.新規営業をテレワークで行うための準備や注意点
上述したとおり、テレワークには環境整備が必要です。営業業務だからこそ求められる設備もあります。以下では、新規営業をテレワークで行うための準備や注意点についてご案内します。
テレワーク新規営業の手法を整理
テレワークで実施できる営業の方法を整理してみましょう。
オンライン商談
対面の商談が困難になった状況下、ぜひ活用したい方法がオンライン商談です。顔を見ながら商談を進められるため、営業担当の人となりや信頼性を重視する顧客にもアプローチできます。訪問営業のように移動にかかる時間を考慮する必要がないため、1日にアプローチできる件数を増やせるのも魅力です。
電子契約
書類の受取や押印のためだけに出社するのは非効率です。書面にしか対応していないと、テレワーク化では契約がスムーズに進まないケースがあります。こうしたケースで活用できるのが、クラウド上で契約を完結させる電子契約サービスです。スピーディーに契約が進むことから、既に多くの企業が導入しています。
アポ調整ツール
訪問でのアポイントは商談時間が1時間、一日に3~4件が限界でしたが、テレワーク下では30分単位の商談が主流となってきています。また移動時間も考慮しなくてよいため、営業担当としては1日により多くのアポイントを設定することも可能です。一方で顧客との日程調整は、候補日程を挙げ、先方で確認してもらうことになりますがその間スケジュール仮押さえする必要があるなど非常に煩雑です。アポ調整ツールを活用することで、リアルタイムの空き状況を顧客側が確認できスムーズな商談設定につながります。
顧客とのコミュニケーションツール選び
新規顧客と遠隔でコミュニケーションをとるためには、コミュニケーションツールが必要です。テレワークでは基本的に、ビデオ通話ができるツールを用意する必要があります。
画像や音声が鮮明なツールが理想ですが、顧客にも利用してもらう必要があるため、こちらの都合だけでは選べません。インストール不要なものなど、導入が簡単なものが好ましいでしょう。近年は、ブラウザで利用できるものやアカウント登録が不要なものなど、利用しやすいWeb会議ツールがリリースされています。複数のWeb会議ツールをインストールしておき、顧客が導入しているものに応じて使い分ける手法も一般的です。
ナレッジ・進捗のシェアが必要
営業担当はそれぞれの場所から個々でアプローチすることになるため、情報の共有が求められます。SFAや、CRMといった支援ツールを活用するのが一般的です。
また、テレワークでの新規営業には通常の訪問営業とは異なるナレッジが求められます。ビデオ会議ツールを使用した通話とはいえ、カジュアルな服装や口調はビジネスマナーとして好ましくありません。成約率を高めるため、こうした特殊なナレッジは積極的にシェアしたほうが良いでしょう。
***
客先としても訪問営業は好ましくない時代になりました。新規営業自体は、今回ご紹介したような手法が主流になっていくことが予想されます。テレワーク時代にふさわしいアプローチの方法を模索してください。