FAXDMの作り方と配信方法について。反応率を上げる原稿の作り方も紹介
FAXDMを配信したい場合、どのような準備すればいいのでしょうか。こちらでは、FAXDMを配信するまでの手順と方法を解説します。
目次[非表示]
FAXDMとは?
FAXDMとは、電話回線を利用して相手先のFAX機にFAXで情報を届ける販促手法。
紙媒体ならではの訴求力、伝達力があり、法人営業の新規開拓・リード獲得に活用することで営業成果を高められます。
FAXDMのメリットは安く、早く、簡単
FAXDMは、1枚送付あたり数円程度と、企業1社に対する営業単価が極めて低価格です。つまり、他の広告媒体と比べ同じ予算内で数多くの企業に対して営業を行うことができます。
また反響を得るまでの時間が短く、FAXDM送信後即時、遅くとも数日以内には反響を得られます。急ぎでリード獲得をしたい、集客を行いたい場合にも効果的です。
さらに、準備が簡単なのも特徴のひとつです。専用のツールを利用すれば、ターゲット先のリスト・白黒原稿を用意するだけで即日配信が可能です。
安く、早く、簡単に実施できるため、反響を安定して獲得できれば高い費用対効果を得られます。FAXDMの反応率は一般的には0.03~0.1%程度と言われていますので、目に見える反響を獲得するには、数万件程度の送付対象(リスト)を用意することも重要です。
FAXDMに向いている業種は?
FAXDMは、送信先のFAX番号さえわかれば送付することができます。一方で、反響の出やすい業種・規模、反響の出にくい業種・規模が存在します。
FAXDMが効果的なターゲットは、「FAXを業務で活用することの多い」企業または「PCでのデスクワークが少ない」企業です。
一般的にデジタル化が進み、例えば企業間の取引における、見積もり・受注・発注などのやりとりはFAXからデジタルに置き換わりつつあります。しかし、中小企業ではいまなお「FAX」がコミュニケーションツールとして活用されています。町のクリニック、不動産業者、介護事業者、飲食店、中小規模で経営している企業…など、まだまだFAXで受注・発注が行われていたり、FAXが情報収集の手段として使われています。
また、医療・福祉をはじめとするエッセンシャルワーカーなど、業務上デスクワークが少ない業種では、WEB広告でリーチできる先が限られるため、FAXDMや郵送DMといった広告手段が効果的です。
FAXDMを作る前に確認しておくべきこと
FAXDMの目的を明確にする
FAXDMの企画において考えなければならないポイントは、FAXDMの目的です。FAXDMの作り方に入る前に、この前提条件を確認していきまましょう。
FAXDMで成果を上げるには、まず施策の目的を明確化しましょう。目的は一般的に「集客」「注文受付」「問合せ獲得」の3つに分類することが出来ます。
商材を案内するFAXDMである以上、最終的な目的は注文・売上ですが、B2Bの商材の多くはFAXDMだけで販売したり、売上に到達するのは現実的ではありません。そのため、売上につながる何らかの顧客によるアクションを目的とします。資料請求やセミナーやイベントへの参加申し込みを目的に設定するのが一般的です。こうした顧客からのアクションを、「反応」と捉えます。FAXDMの配信件数に対する反応の件数を示す「反応率」は、FAXDMの効果を判断するうえで重要な指標です。
集客 |
セミナー・ウェビナー・イベントなどへの集客が目的のDM。 |
注文受付 |
通販、物販など直接DMだけで注文を得る事が目的のDM。 |
問い合わせ獲得 |
DMのみで商品・サービスの申込を受けるのではなく、問い合わせ段階の顧客を獲得する目的のDM。 BtoBサービスで営業が介在する商材の場合は、この目的もしくは集客目的で活用されるケースが多いです。 |
ターゲットの情報を確認する
ターゲットとの関係性、ターゲットの業種、役職や立場によって、宛先リストの準備方法や原稿の書き方も変わります。ターゲット情報を明確化させましょう。
以下のような観点で書き出しておくと、リスト準備や原稿作成時にも役立ちます。
■ 顧客層 (新規・既存etc)
■ 業種 ■ 企業規模 ■ 部署 ■ 役職
■ 思考・関心毎
配信するタイミングを設定する
適切な配信頻度やタイミングは、FAXを受信者する相手側が”迷惑に感じず、見ていただけそうな頃合い”とすることが重要です。その上で、ターゲットとの関係性や、情報の内容、イベントの日付、購入サイクルなどの観点も考慮し、配信頻度を決めていきましょう。
一般的には、早朝や夜間、業務でFAXを使う時間といった迷惑につながる可能性の高い時間帯を避け、かつ見ていただける可能性の高い平日の業務時間帯に送る事が多いです。
目標指標(KPI)を設定する
効果把握のための指標を設定します。過去の事例等も参考にしながら基準値を設定するとよいでしょう。一般的な目安については、以下の内容を参考にしてください。
反響数については、商材・ターゲットによって大きく異なるものの、10,000件配信すれば、一般的に3~10件の反応がある見込み値です。初回からこの反響率が出ることは稀ですが、複数回効果検証をしつつ、この反響率に近づけていきます。この反応率で期待できる売上に対しコストが超過する場合は、目標とする反応率の変更、配信件数の増減などの検討が必要です。少なくとも3回程度タイミングや原稿など各ポイントを修正しつつ自社にあった内容を作っていけると良いでしょう。
■送達率:リストの精度を担保し、90%以上を目指しましょう。
■反響数:一般的には0.03~0.1%前後と言われますが、ターゲット・商材・DM内容・返信の受け方(FAX/TEL/WEBか)
・ゴール設定(資料請求か注文か等)等によって大きく異なります。
■送信停止数:一般的には、0.5%~1%前後ですが、受信者との関係性や内容によって異なります。
■その他定性目標など:最適な原稿を探る、反響の良い業種を知る 等
FAXDMを配信するまでの手順
FAXDM配信までの準備として、送信先のリスト、送付する紙面(FAXDM原稿)を作成します。
リストを作成する
エクセルやcsvの形式でリストを作成します。必ずFAX番号情報を含める必要があるほか、原稿内に社名など宛先固有の情報を差し込み印字して配信したい場合は、リスト上にそれらの項目も用意する必要があります。リスト作成時の段ずれなどに細心の注意を払い作成しましょう。
リスト作成を手間なくするならレンタルサービスがおすすめ
FAX番号リストを持っていない、リストのメンテナンスが面倒なので手間なく利用したい、という場合には「法人リストレンタル」機能の活用がおすすめです。
法人リストレンタル機能の紹介
希望の条件(エリア・業種・会社規模など)に合わせて、全国390万件以上の企業データからターゲットを抽出し、FAX番号を保有せずに配信を行うことが出来ます。通常リストを購入すると、1件あたり10円~数十円程度かかりますが、レンタルの場合は利用1件あたり0.5円で活用できます。最も安価でスピーディに施策を打つことが出来るため、単発の施策にもおすすめです。
原稿を作成する
パワーポイント、ワード、エクセル、等の形式で原稿を作成します。FAXDMの場合は白黒のみのデザインとなるため、デザインをこだわるよりも内容のストーリーや文章設計をこだわる方が反響が出やすい傾向があります。
ビジネスの情報伝達の基本である5W1Hは、
デザインにおいても基本事項です。5W1Hを意識した原稿は、より読み手に伝わりやすくなります。逆に意識されていない原稿は、「何が言いたいのかわからない」「読みづらい」など、敬遠される傾向があり、また5W1Hだけを意識してもストーリーが成り立っていないとチグハグな原稿になってしまいます。伝わる原稿作成を意識しましょう。
その他、FAXDMは受け手の紙とインクを利用する広告媒体のため、受け手に対する配慮も重要です。
インクを使いすぎない、通信に負荷のかかる原稿は避ける等の他、必ず配信停止の希望を受け付ける導線を設けましょう。
ネクスウェイでは、これらを抑えたテンプレートの無償提供の他、注意事項もお伝えしていますので施策実行の際はご相談ください。
配信を行う
リスト・原稿の準備を終えたら、配信を行います。FAXDMは一度配信すると途中停止ができません。リスト・原稿に間違いがないか必ず確認し、送信を行いましょう。
また配信時刻については、早朝・深夜帯などを避け、見てもらいやすい時間帯に指定しましょう。
FAXDMの原稿の作り方で重要な6つのポイント
ここでは、原稿作成時に抑えておきたい6つのポイントをご紹介します。
自分でFAXDMを作成せず、制作パートナーやデザイン会社に発注する場合でも以下のポイントを踏まえた制作を行うように伝えましょう。
誰に宛てたDMかがわかりやすいターゲティングコピーを書く
FAXDMは企業のFAX機の上に届きます。誰宛か不明瞭な案内では、届けたい方に届く前に捨てられてしまいます。捨てられず、きちんと届けたい方に届けるためには、宛先を明記することが非常に重要です。
例えば、
・飲食店経営者様へ
・エンジニアを採用したい人事担当者様へ
・施設長・管理責任者様へお渡しください
など、誰宛の案内か、誰に届けるべきかを上部に記載しましょう。
続きを読みたくさせるキャッチコピーを書く
1番アピールしたいポイントもしくはオファーをタイトルに付けます。
キャッチコピーが的確かどうかで続きを読んでもらえるかが変わるため、いくつか案出しをしたうえで決定しましょう。多少長くても、タイトルだけでメリットが伝わる内容が効果的です。
(例)○○プレゼント、○○%売り上げが上がる方法、
○○円コストダウンノウハウ、
○○ノウハウを知りたい方はいませんか?
○○でお困りではありませんか?○○無料!
○○無料相談会 など
画像はなるべく使わず、文字で伝える
FAXDMは白黒のみで作成しましょう。中間色のグレーを使うと、かすれて汚い印象になるほか通信時の回線を圧迫し受け手に負荷をかけやすくなります。
郵送DM、チラシなどカラーの場合はデザインに画像や写真を使い視覚的に伝えるのが有効ですが、FAXDMの場合は上記の理由から、なるべく文字のみで伝えることが重要です。イラストを利用する場合は、グレーが含まれない白か黒のみのイラスト、線画を活用するのがよいでしょう。ネクスウェイでは、無料テンプレートや素材を提供していますのでご利用の際はお声がけください。
問合せ促進ポイントを入れる
メリットや訴求ポイントを記載しただけでは、DMとして不十分です。メリットを知り満足してしまい、「後で問い合わせよう」となってしまっては反響を得られず、DMの意味がありません。
①いま問合せるメリット、理由
②問合せしてください、という一言
上記を必ず明記しましょう。
①については、先着○名、○○プレゼント、○月○日まで、○%オフなど限定感のあるもの、オファーを記載することが有効です。
“問い合わせるメリット”がなければただのチラシ。
”見て満足して終わり”にならないように必ず記載しましょう。
レスポンスデバイスを書く
問い合わせ方法を明記しましょう。FAXDMでは、原稿下部に問い合わせ欄を載せ、FAXの返信で問い合わせを受け付けるケースが一般的です。
が、受け手によって問い合わせしやすい方法は異なりますので、電話番号、WEBフォーム誘導のQRコードなど複数の問い合わせ窓口を用意する事も効果的です。
電話番号・FAX番号などは、間違いのないように必ず確認し、明記しましょう。受付時間や対応担当者情報なども記載すると親切です。
FAX返信欄については、聞きたい必要項目の抜け漏れがないように確認しましょう。また記入して返信した際に文字がつぶれてしまことのないように記入スペースは十分にとりましょう。
クレーム防止のために会社情報・DMが不要な方向けの説明を入れる
今後、FAXDMを受け取りたくない方向けに「送信停止希望の受付」は、必ず行いましょう。新規宛先の場合は、送信数の約1%程度の送信停止依頼があります。受信者様にとっても手間の少ない「FAX返信での受付」がお勧めです。
NEXLINKの「FAX不要受付機能※」を活用すると、不要FAX番号のリスト化を自動でできるので便利です。原稿に余白(横210mm×縦25mm以上)をつけて作成するだけで、自動で不要受付欄を印字して送信、不要番号のデータ化まで自動で行います。
※ご利用の場合は別途申し込みが必要です。
「FAX不要受付機能」を使用しない場合は、以下のように送信停止を受け付ける内容を必ず記載しましょう。
(文言例)
今後このようなFAXが不要な方は、大変お手数ではございますが、下記にチェック☑の上、
FAX番号を記入いただき返信をお願いたします。確認次第、送信を停止させていただきます。
□送信停止希望 貴社FAX番号( )
FAXDMを配信する方法
FAXDMの配信
ここまでの準備を整え、実際のFAXDM配信に移行します。
FAXDMは実施後の反応率を踏まえ、改善を加えて複数回実施していく施策です。初回の配信後もリストや原稿の内容を改善して、次の配信での反応率向上を目指します。
自社の複合機から配信
自社に設置されているFAX機・複合機から、手作業でFAXDMを送信する方法です。1件あたりの配信コストは安くすみますが、手間がかかります。小規模な配信であれば可能ですが、FAXDMで効果が見込める10,000件以上の配信件数を処理するのは事実上不可能です。配信すること自体は可能ですが、おすすめはできません。
FAXソフトを利用する
PCのファイルをFAXで送信できるソフトを利用する方法があります。配信が自動化されるため効率的になりますが、インターネットだけで配信が完了するわけではなく、電話回線が必要です。配信スピードは自社が保有している電話回線数に依存するため、1本しか回線を持っていない場合は10,000件以上の配信を完了するまでに時間がかかります。また、FAXを配信している間は電話を使用できないというデメリットもあります。
FAXDM代行業者に依頼する
最もおすすめなのが、FAXDM代行業者に依頼する方法です。回線やソフトを自社で用意する必要がありません。通常、代行業者は多くの回線を保有しているため、大規模な配信を短時間で処理できます。リストのレンタルや原稿作成のサポートなども行っているため、効率的なFAXDM配信が可能です。実際に効果につながるFAXDM施策を実施できます。
***
まとめ
今回ご紹介したようなポイントを踏まえ、効果的にFAXDMを制作し、配信を行いましょう。
FAXDMを配信したい場合は、専門の業者に依頼するのがおすすめです。
コストや、施策アドバイスの充実度など、サービス内容は業者によって異なるため自社に合った業者を見つけてください。
はじめて利用するという方も、ネクスウェイではしっかりとサポート体制を整えているので、安心してご利用いただけます。
まずは気になる方は一度お問い合わせください。